2026年8月17日月曜日

【「仕方がない」で終わらせないことから始まりました】

暮らしの中には、
大きな問題ではないけれど、
毎日のように
気になることがあります。


テレビの音量も、その一つではないでしょうか。


家族と一緒にテレビを見ているとき、

一人にはちょうどいい音量でも、もう一人には聞き取りにくい。


音量を上げれば聞こえやすくなる。

でも、家族には大きすぎる。


そんなとき、

「年齢だから仕方がない。」

「聞こえ方が違うのだから仕方がない。」

そう考えてしまうこともあると思います。

もちろん、すべての不便をなくすことはできません。


でも私は、

「本当に仕方がないのだろうか。」

と考えてみることも大切だと思っています。

TVサウンドシェアも、そこから始まりました。


テレビのスピーカーからは、 家族が聞きやすい音量で音を出す。

聞こえにくい方には、 イヤホンから別の音量で聞いてもらう。

二つを同時にできれば、 どちらかが我慢しなくても済むのではないか。

考え方そのものは、とても単純です。


そこで、市販されている部品を組み合わせて試してみました。

最初から立派な装置を作ったわけではありません。

まずは、


「本当にできるのか。」

を確かめるための試作品です。

部品をつなぎ、 テレビにつなぎ、 実際に音を出してみる。

スピーカーから音が聞こえる。

イヤホンからも聞こえる。

頭の中だけにあった考えが、 実際に確かめられました。


この経験から、私はあらためて思いました。

小さな不便でも、 一度立ち止まって考えてみると、

別の方法が見つかることがある。

「こういうものだから。」

と決めつけず、

「こうできないだろうか。」

と考えてみる。

ものづくりの出発点は、 案外そんなところにあるのかもしれません。


私は長く商業デザインの仕事をしてきました。

仕事の中でも、

「もう少し見やすくできないか。」

「もっと分かりやすく伝えられないか。」

と考えることを続けてきました。


今、TVサウンドシェアを考えていると、

その経験とどこか似ているように感じます。

困っていることを見つける。

原因を考える。

別の方法を考える。

まず試してみる。

うまくいかなければ、また考える。


TVサウンドシェアも、 そうやって少しずつ形になってきました。

もちろん、今の試作品がそのまま製品になるわけではありません。


製品化するには、 専用の基板やケース、安全性、音質、製造方法など、

専門的に考えなければならないことがあります。


それは、これからの課題です。

しかし、最初の小さな疑問がなければ、

ここまで来ることもありませんでした。


「テレビの音量を、みんな同じにしなくてもいいのではないか。」

その一つの気づきが、 今の挑戦につながっています。

毎日の生活には、 まだたくさんの「ちょっと不便」があると思います。

その全部を解決することはできなくても、

一つくらいなら、自分にも何かできるかもしれない。

私は今、そういう気持ちでTVサウンドシェアを進めています。


80代になっても、 気づくことはできます。

考えることもできます。

試すこともできます。

そして、誰かの役に立つ形を目指すこともできます。

「仕方がない」で終わらせない。


その気持ちを大切に、 これからも一歩ずつ進めていきます。






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