私は長年、
商業デザイナーとしてさまざまな
印刷物の制作に携わってきました。
ポスター、パンフレット、チラシ、会社案内、商品カタログなど、
多くの仕事を経験しましたが、その中で一番大切だと感じたことがあります。
それは、「きれいに作ること」ではありません。
本当に大切なのは、「相手にきちんと伝わること」です。
どんなに美しいデザインでも、
何を伝えたいのか分からなければ、
その役目を果たしたとは言えません。
反対に、派手ではなくても、見た人が内容を理解し、
「なるほど」と思えるものは、人の心に残ります。
私はいつも、「初めて見る人でも理解できるだろうか」
という視点を大切にしてきました。
専門用語を並べるより、できるだけ分かりやすい言葉を使う。
文字を詰め込みすぎず、読みやすい配置を考える。
必要な情報を順番に並べ、自然と理解できる流れを作る。
こうした積み重ねが、商業デザイナーとしての仕事の基本でした。
この考え方は、現在取り組んでいるKindle出版にも受け継がれています。
問題集を作るときも、
「問題が解きやすいか」
「文字は見やすいか」
「ページをめくりたくなる構成になっているか」
を意識しています。
答えを知ることだけでなく、考える時間そのものを
楽しんでいただけるよう工夫しています。
そして、この経験は「TVサウンドシェア」の
紹介資料づくりでも大いに役立っています。
音声を同時に出力する仕組みは、文章だけでは分かりにくい内容です。
そこで、図や写真を使い、「どのようにつなぐのか」
「どのように使うのか」が一目で分かるように何度も見直しました。
実際に資料を作りながら、「もっと簡単に伝えられないか」と
何度も修正を重ねました。
その作業は決して無駄ではありません。
伝わりやすい資料は、製品への理解につながり、安心感にもつながるからです。
振り返ると、商業デザイナーとして積み重ねてきた経験は、
今の活動のすべてに生かされています。
仕事の形は変わっても、「伝える」という役割は変わりません。
これからも、Kindleでは楽しみながら学べる本を、
TVサウンドシェアでは暮らしに役立つ製品を、
多くの方に分かりやすく届けられるよう
努力していきたいと思います。
一つひとつの経験は、決して無駄にはなりません。
長年積み重ねてきた知識や技術は、新しい挑戦の土台になります。
私はこれからも、その経験を生かしながら、
「伝わるものづくり」を続けていきたいと思っています。