2026年8月16日日曜日

【作りたいのは機械ではなく、家族が一緒に過ごせる時間です】

TVサウンドシェアについて考えていると、
どうしても「音」や「機械」の話が多くなります。

スピーカーとイヤホンから同時に音を出す。
それぞれの音量を調節する。
専用の基板を作る。
使いやすいケースを考える。


もちろん、製品にするためにはどれも大切なことです。

でも、私はときどき原点に戻って考えます。

「そもそも、何のためにこれを作ろうと思ったのか。」


答えは、とても単純です。

家族が同じテレビを一緒に楽しめるようにしたい。

それが出発点でした。


年齢を重ねると、聞こえ方が少しずつ変わることがあります。

以前なら普通に聞こえていたテレビの音が、 少し聞き取りにくくなる。

すると、テレビの音量を上げます。


本人にとっては、それでちょうどよくなります。

でも、一緒に見ている家族にとっては、

「ちょっと大きい。」

と感じるかもしれません。


反対に、家族に合わせて音量を下げれば、

聞こえにくい方には内容が分かりづらくなります。


テレビを見るという、ごく普通の時間なのに、

誰かが我慢することになります。


私は、そこが気になりました。

どちらか一方に合わせるのではなく、

それぞれが自分に合った音量で聞くことができないだろうか。


テレビのスピーカーは、家族が聞きやすい音量にする。

聞こえにくい方は、イヤホンを使って自分に合った音量にする。

そして、同じ番組を同じ場所で一緒に見る。

TVサウンドシェアで実現したいのは、 実はそれだけなのです。

特別なことをしたいわけではありません。


テレビを囲んで笑ったり、 ニュースを見ながら話したり、

スポーツを見て一緒に応援したり。

そんな普通の時間を、 聞こえ方の違いで諦めなくてもいいようにしたい。

私は、製品を考えるとき、 つい形や大きさ、部品などに目が向きます。

長くデザインの仕事をしてきたので、 見た目や使い勝手も気になります。


しかし、本当に大切なのは、

その製品を使ったときに何が変わるのかということだと思います。


TVサウンドシェアを使うことで、

テレビの音量をめぐる小さなストレスが減る。

「音を下げて。」

「聞こえないから上げて。」

そんなやり取りが少なくなる。

そして、家族が自然に同じテレビを見られる。


もし、そんな役に立てるなら、 この製品を作る意味があると思っています。

大きな発明ではないかもしれません。

生活をすべて変えるような製品でもありません。


でも、毎日の暮らしの中にある小さな困りごとを、

少し楽にすることはできるかもしれません。


私は、そこに価値があると思っています。

今はまだ試作品です。

製品化までには、専門家や企業の力も必要です。


それでも、

「何のために作るのか。」

という最初の気持ちは忘れたくありません。

作りたいのは、ただの機械ではありません。


聞こえ方が違っても、

家族が同じテレビを一緒に楽しめる時間を支える道具です。


その目標に向かって、 これからも一つずつ進めていきます。







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